バランス型インデックスファンドの歴史について語る

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手帳低コストなバランス型インデックスファンドが一般投資家に提供され始めてから、実はまだ10年も経っていません。

今日は、そのバランス型インデックスファンドの歴史を、私が知る限りにおいて、お話ししていきたいと思います。

本稿における世代分けは、筆者独自のものです。

◆第一世代 低コストなバランス型インデックスファンドの誕生

時は2007年3月、セゾン投信より、セゾン・バンガード・グローバルバランスファンドが設定されます。

買付手数料無料、1%を下回る低コストな信託報酬、世界中の株と債券(新興国債権を除く)に投資し、時価総額ベースで投資配分を決定するなど、すべてが全く新しい、インデックス投資家のための画期的な投資信託が誕生した瞬間でした。

この投資信託から、日本のバランス型インデックスファンドの歴史が始まったと言っても過言ではありません。

それから遅れること10ヶ月。2008年1月に、大手証券会社であるSBI証券が、自社名を冠した、SBI資産設計オープンというオリジナルファンドをリリースします。先進国の株式、債券に加え、REITも投資対象に加えた上で、信託報酬をセゾン・バンガード・グローバルバランスファンドよりも若干ですが低く抑えることにより、対抗馬として名乗りを上げたのです。

こうして、2つのバランス型インデックスファンドが登場したことにより、一般投資家がインデックス投資を行う環境が整うことになりました。

◆第二世代 低コスト化・新しいアセットアロケーションの提示

SBI資産設計オープンから1年後の2009年、第二世代の幕開けとなるバランス型インデックスファンドが登場します。それが、三井住友トラスト・アセットマネジメント(以下SMT)の世界経済インデックスファンドです。

第一世代のセゾン・バンガード・グローバルバランスファンドは、時価総額に準拠した資産配分を行っていましたが、世界経済インデックスファンドでは、GDPに準拠した資産配分を行うという新たなアセットアロケーションの形を提示しました。また、投資対象に新興国の株式と債券を取り入れた上で、信託報酬も第一世代のファンドより低く設定されました。

それから2年後の2011年、三菱UFJ国際投信からeMAXISバランス(8資産均等型)が設定されます。このファンドは、日本・先進国のREIT、及び、日本・先進国・新興国の株と債券、合計8つの資産クラスに均等に12.5%ずつ投資するという、初心者にも直感的にわかりやすいインデックスファンドとして登場しました。信託報酬は第一世代のファンドを大きく下回る0.5%台に設定され、コスト面でも大きく差をつけたのです。

しかし、これを見た世界経済インデックスファンドも対抗策に打って出ます。信託報酬をeMAXISバランス(8資産均等型)と同水準まで引き下げ、徹底抗戦の構えに出たのです。

第二世代のバランス型インデックスファンドでは、新興国やREITなど、より分散された投資が可能になり、新たなアセットアロケーションの形も提示され、コストも大きく低下しました。まさに、投資家にとって、投資環境が劇的に充実した時期と言えるでしょう。

◆第三世代 さらなる低コスト化と分散化

第二世代で、バランス型インデックスファンドは多くの投資家の要求を満たすようになりました。その後、バランス型インデックスファンドは、従来の形ではカバーしきれないニーズを拾う形で進化していきます。

SMTは、2014年、SMTインデックスバランス・オープンを設定します。このファンドは、世界経済インデックスファンドに日本、先進国、新興国のリートをプラスしたアセットアロケーションで、9資産への分散投資を実現しました。

より多くの資産へ分散投資出来るファンドが現れる一方で、代表的な資産クラスへの投資に絞り、コストを極限まで削減しようとするファンドも設定されます。それが、2015年に設定された、ニッセイ・インデックスバランスファンド(4資産均等型)です。

このファンドは、日本・先進国の株式と債券という4資産に限定し、均等に投資することで、信託報酬を0.3%台と極限まで抑えることをコンセプトとしたバランス型インデックスファンドです。

このように、第二世代のバランス型インデックスファンドから、より分散化や低コスト化を進める形で、新しいファンドが登場してきています。しかし、これらはどちらかというと、従来のファンドでは満たされないニーズを拾うもので、第二世代のファンドを超えるほどの資金は集まらないのではないかと予測しています。

2016年以降、第四世代のバランス型インデックスファンドでは、どのような画期的なファンドが登場するのでしょうか。今からとても楽しみです。






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